お皿一枚が数十万円のものも存在する実用できる芸術作品、食器のロールスロイス
現在のマイセン磁器で花絵食器の最高額帯に位置する「Naturalistisch-自然主義」
5名総24点で入荷いたします。
マイセン磁器で極めて人気が高く、また有名でもあるフラワーシリーズ。
その中でも特別な絵付け、自然に忠実に描く「自然主義」
自然主義様式という表現法は、それまでの様式的な花絵付けではなく、花を自然にあるがままに描写しようという技法で、その技術も全く異なります。
一般的な花絵は筆跡を感じさせないように、細か筆致で正確に描いてゆく事が要求されますが自然主義様式の花絵は筆の動きや勢いといったタッチを生かす描法で、まるでスケッチや水彩画のような絵付けです。
筆数が多い描写がともすれば造花のように感じられてしまうのに対し、筆数が少なく一見粗雑に見える描写は距離をとって見ると非常にリアルに見える。
これが自然主義様式絵付けの特徴で、極度の技量を要するため、わずか数人とも言われるペインターしか描くことのできないと言われる特別な技法です。
マイセン自然主義は、別名「ブラウンズドルフ様式」とも言われ、旧500マルクの肖像でお馴染みの自然学者であり画家でもあったマリア・ジビーラ・メーリアン(1647-1717)の昆虫変態図譜や植物図鑑から着想を得て、同じく画家であったブラウンズドルフ教授(1841-1922年)により考案されたと言われています。
この絵付け方法は、当時流行した印象派の絵画に強く影響を受けていると言われており、ドイツの自然の中にそのままで存在している草花の美しさを気取ることなく、極めて大胆かつ自然なタッチで絵付けしてあります。
ペインターの技量や感性が問われる極めて特殊な絵付けゆえ、マイセン磁器と言えども量産はしておらず、その全てが特注扱いとなります。
自然主義は大別すると2種類、昆虫有と無しに分類できます。
昆虫付きの方が市場では高額となり、人気も高くなります。
今回入荷作品は昆虫付き
更に高級レリーフフォームである「Altozier~オツィエ・レリーフ」仕様です。
欧州では一生モノというより、孫子の代まで家宝として相続し続けることがステータスとされるほどの高級品です。
ご期待ください。
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