「寓意 昼と夜」
一般的にはAllegory Night&Dayと言ったほうが通りが良いかも知れません。
非常に稀でお探しの方もいらっしゃるかと思います。
下段白黒写真は「Meissen Collector's Catalogue」からの抜粋です。
今回入荷予定の作品は19世紀後半のサイン、なんと2作とも揃いの完全ペアです。
作家は謎多き造形師、シュワーベ氏によるものです。Schwabe(1837年生誕~没不詳)
シュワーベ氏は今風で言うとフリーのモデラーでマイセン磁器の雇用は受けていない作家でした。
その作風や完成度は素晴らしく、代表作は天使人形Lシリーズやこのナイト&デイなどが挙げられます。
マイセン磁器は同氏のモデルを1899年にかけて取得した経緯があります。
つまり同氏は1899年までは存命しており、今回入荷予定の作品はズバリその時代、同氏が存命中のオリジナルの時代揃いの完全ペアです。
ナイト&デイは非常に人気が高く、プレミアムフィギュリン(高額作品)として現在は復刻版として世に出ています。(国内参考価格;1,252,800円)
しかし問題はその「質」
現在復刻された作品は絵付け等が大幅に簡素化されていて、当時のオリジナルとは比べ物になりません。(下記写真参照)
乞うご期待!
≪マイセン人形 ナイト&デイ 作品紹介≫
マイセンの天使の人形の中でも、特に人気の高い古典の人形。
昼は朝焼けを思わす薄い紫色の衣をはおり右手にトーチ、左手に花を手にしてます。
頭には太陽の輝きをイメージした髪飾りがあります
トーチは、生命、知識、太陽が昇りそして陽が沈む真理を象徴しています。
ギリシア神話の神々、キューピッド(エロス)、ビーナス(アフロディーテ)、セレス(デメタ)、バルカヌス(ヘファイスト)などは、トーチを携えてます。
足元にはたわわに実った穀物とひまわりの花、羽を広げた小鳥がいます。
高さ約19.5cm。
夜は黒い衣をまとい、頭に金に輝く星を飾り、手にはケシの花を持っています。
また足元には夜を象徴する梟がおります。
高さ約18.5cm。
いずれも大変かわいらしい顔をしております。