古マイセン アンティーク西洋磁器、一つのゴールである風景図
Named views~ネームドビュー 名勝風景図
世界的にも多数のコレクターを有する19世紀古マイセンの代表作ですが、その中でも極めて珍しく、市場で見ることは皆無に等しい黄肌地大皿
「Königspitze~グランゼブルの山並みを望む風景図」
近日入荷いたします。
※上段写真は実際の作品。下段写真は同構図の現地写真です。
こちらのページをご覧いただける方には説明は不要かと思いますが、古マイセンアンティークキャビネットプレートの最高峰、所謂「Named views~名勝風景図」作品です。
風景画作品は現在のマイセン磁器では作られておりません。
現存している作品所有者が売らない限り購入できないためアンティーク市場に出るのを長い歳月待つか、所有者と直接交渉するしか購入できる道はありません。
そのような特殊な事情があり、世界中の愛好家が競い合うような状態であるため価格も右肩上がりで高騰しており、今後もこの状態が続くものと思われます。
風景画は磁器絵付けの中でも高難度であるため、制作には極度の技量を要求され、その時代のマイセン磁器トップぺインターといえども長い時間を必要とします。
筆数も他のモチーフとは比べ物にならないほど多く、その細密さは人の手によるものとは思えないほどです。
当然歩留まりも悪いことは容易に想像がつき、仮に現在のマイセンで当該作品を作ろうとしたら、とてつもなく高い価格をつけざるを得ないため、事業採算性を考えると現在でこれを作ることは極めて困難と言われています。
また「Named views~名勝風景図」には極めて厳格な制約があることでも有名です。
1.実在の風景画描かれていて、その風景が地理学的にみて正確である 2.人物は描かれていないか、描かれても点景である 3.器の裏面等にその地名が記入されている
などが一例です。
金彩もマイセン最高の技術が盛り込まれております。
短い時代に花開いたロココの代表的な手法で華や且つ甘美な世界観があり、絢爛豪華なギルディングです。
特に今回入荷作品は異例づくめで、最大でも10インチ(25.4センチ)と言われているネームドビュー・プレートですが、今回入荷作品はそれを上回る26.4センチクラスかつ黄肌というこの上ない最高峰の仕様です。
特筆すべきは絵付けの出来栄えと面積で、絵付けの「出来」に関しては写真を見て頂ければわかるように、他作品と見比べても群を抜いた出来栄えで、同作品群の中でもトップクラスの完成度を誇ります。
またネームドビュー作品はドイツやオーストリア周辺の名勝風景図が大半ですが、イタリアのグランゼブルという題材も大きな希少性を含んでいます。
絵付け面積に関しても通常の大きさではなく、皿中央いっぱいに描かれており、一般的には制作されない仕様となっており、恐らくネームドビュー作品最大級と思われます。
当該作品をはじめとするネームドビュー作品は繊細かつ複雑を極めた金彩など正に王侯貴族文化、主に献上品として作られました。 そのため現存枚数が極端に少なく各国の美術館なのでも展示され、国内マイセン展などでは稀に売買が成立するようですが、200万円を超えることもあるような飾り皿、コレクター垂涎の作品です。
19世紀古マイセンを代表する極めて高付加価値の芸術作品
乞うご期待!