マイセン磁器創立頃から存在する最古の絵付け「港湾風景海上交易図~旅路の風景」
30センチクラスの大型装飾花瓶 ポプリポットが近日入荷いたします。
「港湾風景図 海上交易図 旅路の風景」
オリジナルは1720年代にヨハン・グレゴリウス・ヘロルト(Johann Gregorius Höroldt 1696-1775)によって考案された絵付けです。
「港湾風景」は別名「海上交易」とも呼ばれ、イタリアやオランダの想像上の港から、遥か東洋と交易する商人や船団を描いた風景と言われ、18世紀当時のドイツ貴族の憧れを具象化したものです。
本作は帆船に商人たちが集う姿が描かれた典型的なモチーフで、こうした事物はマイセンでは定型化されており、そのルールに基づいて描かれなければなりません。
即ちこうしたルールさえ心得ていれば、絵付け師には、構図や配置、登場人物などにはある程度自由があると言え、それが作品の個性となります。
因みにこの装飾を描ける絵付け師は、500人いるといわれる絵付け師のうちでも、僅かに数人程度と言われる難技法です。
特に今回入荷作品は魔除けの意味を持つスネークハンドルに透かしを施したポプリ専用蓋がつき30センチクラスという極めて大きなサイズです。
またこのフォームは古マイセン花瓶類の中でも極めて有名なもので、1910年頃監修された「Meissen Collector's Catalogue」等の公式カタログにもこのポプリポットが掲載されています。
極めて高額な作品群であることは広く認知されておりますが、その中でも大変珍しい個体となります。
1700年初期から伝わるマイセン磁器の最古典絵付けです。
乞うご期待
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